議会質問

早良区南部地域における運動公園等の整備についての質問

2012年12月18日

まず、地域の身近なスポーツ施設である田園スポーツ広場について、お伺いしてまいります。田園スポーツ広場は、市民がソフトボールなどの運動を手軽にできる広場として大変利用しやすいものだと認識しております。私も地域の皆さんとソフトボールを行う際には、よく利用させていただいており、決して立派な施設とは言えませんが、逆に敷居が高くなく、ほのぼのとした雰囲気があり、愛着が持てる施設だと思っております。また、1回2時間の利用料金が大人で1,500円、高校生以下のグループだと750円と、他の運動公園に比べて格安なのも気軽に使える理由なのではないかと思います。しかし、田園スポーツ広場の施設用地は、昭和45年から始まった米の生産調整を円滑に行うために、いわゆる減反政策の一環として市が農家から水田を借り上げ、一時的にソフトボールなどができる広場として整備したものであります。このため、たとえ多くの市民の皆さんに利用されていたとしても、地権者の方々の相続などによって施設の廃止を行わざるを得なかった広場もあるのではないかと思います。
そこで、まず田園スポーツ広場のこれまでの整備の状況と、特に利用者が多いと思われる土日の平均利用率について、お尋ねいたします。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

農林水産局長

田園スポーツ広場は、これまでに東区、早良区、西区において計9カ所で整備を行ってまいりました。その後、地権者の方からの相続や宅地開発等による返還請求を受けて廃止したため、現在では早良区の四箇、西区の田尻、飯氏の3カ所で運営しております。
次に、田園スポーツ広場の土日の利用率についてでございますが、3カ所平均の利用率は平成23年度の実績で約80%でございます。以上でございます。

先ほど答弁をいただいたとおり、田園スポーツ広場の利用率は、土日は80%以上に上るとのことであり、非常に人気がある施設だと思っております。私が初めてこのスポーツ広場に行ったときには、ネットフェンスも余り高くなく、付近の田んぼや民家に余りにも溶け込んでしまっていて、どこにあるのかわかりづらいぐらいでございました。このような大変簡易な施設ではありますが、利用している方々に話を伺うと、月1回の練習を楽しみにしているとおっしゃる高齢者の方々や、他の学校との試合に利用しているといった小学生から高校生までのチームなど、平日でも多くの方々に利用されているようです。ソフトボールのほかにも、近くの幼稚園の運動会や高齢者の皆さんのグランドゴルフやゲートボール大会での利用、また、一部の広場では消防ヘリポートに指定されたり、コスモスの時期に合わせて地域の祭りが開催されたりするなど、スポーツだけでなく、さまざまな利用が可能で、実に使い勝手のいい施設だと言えるかと思います。
一方で、時間を守らず、利用時間の2時間も前からフェンスを乗り越えて利用したり、確かに駐車スペースが少ないのですが、路上駐車をしたり、認められていない硬式野球を行い、近隣のお宅にボールを打ち込むなど、管理されている方々や御近所の皆様に御迷惑をかけている、利用者のマナーの問題も言われております。
私たちが利用するときには、広場の四隅にスタッフを配置し、ボールがネットを飛び越えたときのボール拾い要員を確保したりしておりますが、管理を市から委託されている地元の管理組合の皆さんの日ごろの御尽力はとても大変なものだろうと想像いたしております。
先ほども申しましたが、田園スポーツ広場は生産調整を推し進めるために水田を市が借り受けて整備したものですが、現在では生産調整のあり方が大きく変化し、米をつくらないことへの助成がなくなり、他の作物をつくる農政へと政策が転換されています。また、国においては、食料自給率の向上に向けて、農地は農業に必要な資源として有効に利用されなければならないという理念のもと、農地制度が見直され、新たに水田を市が借りてスポーツ広場を整備するということは厳しいと伺っております。
私も一利用者としては、夜間照明施設の設置など設備の充実についてもお願いしたいところではありますが、せめて現在あるスポーツ広場については、市としても今後とも継続的に利用ができるようにしていただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

農林水産局長

田園スポーツ広場の継続的な運営についてでございますが、議員御指摘のとおり、市民の利用率も高い施設でございますので、現在ある3カ所につきましては、今後とも可能な限り管理運営をしてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

私たち利用者もこの広場を末永く利用していくために、近隣の住民の方や管理をお願いしている管理組合の方々の理解をいただくため、マナーを守った利用に心がけなくてはなりませんが、その上で、利用率の高いこの田園スポーツ広場については、今後とも継続的に利用ができるよう要望をしておきます。
さて、早良区南部地域は、もともとスポーツが盛んな地域であるにもかかわらず、スポーツができるような総合的な運動公園はなく、唯一、田園スポーツ広場が四箇にあるだけです。早良区で開催するソフトボールなどの大会は、やむを得ず福岡歯科大学にお願いし、グラウンドを借りて開催しているのが現状でございます。
先日、早良区の主要事業として早良区南部に総合スポーツ広場をつくってほしいという要望を早良区の議員で要望したところでございます。
ソフトボールやサッカーなどの競技であれば、限られたスペースでもあればよいと思いますが、硬式の少年野球や軟式の社会人野球ともなれば、それなりのまとまった広いスペースが必要となります。早良区南部地域には、こうした広いスペースがなく、大会はもとより、練習でさえキャッチボールや素振り程度の簡単なものしかできず、バッティングなどの本格的な練習はできません。周辺に気兼ねすることなく、思い切り練習しようとしたり、野球の大会を開催しようとすれば、まとまった広い場所を求めて周辺の市町村や県外まで出向いて行かなければならないのであります。雁ノ巣レクリエーションセンターや西部運動公園のような専用の立派な施設である必要は決してないのです。例えば、今津運動公園にある多目的広場のように、少年ソフトボール大会など、競技に広いスペースを必要としない場合には、面数をふやすことで多くの試合を行えるなど、さまざまな競技に幅広く利用できるような広いスペースを持つ運動公園があればいいと考えます。
当局からは、早良区南部地域にスポーツ広場がなくても、西区の西部運動公園や城南区の西南杜の湖畔公園が近くにあるじゃないかと、早良区にも百道中央公園があると言われますが、西部運動公園も西南杜の湖畔公園も早良区の公園ではありませんし、百道中央公園は南北に長い早良区の北端部に位置しており、南部地域の住民にとっては遠過ぎます。区民が気軽にスポーツができ、イベントの際にも集まれるような早良区のシンボルとなるような運動公園をつくってほしいというのが住民の切実な願いです。早良区の人口は北部に集中しており、南部地域においては人口が減少、高齢化が進み、地域の活力が失われつつあります。老若男女を問わず、多くの方々に愛され、利用されるような運動公園ができれば、南部地域にも多くの利用者が訪れ、地域のにぎわい、活性化にもつながるものと考えます。
また、近年の高齢化の進展や健康志向の高まりに伴い、ウオーキングやランニングの人口も増加していますが、早良区南部には田んぼが多く、街路灯が少ないため、夜道は暗く安心して歩けないようなところがほとんどです。早良区南部地域に住んでいながら、ウオーキングやランニングを行うためにわざわざ大濠公園まで車で出かけるという話も聞いております。早良区南部地域にも気軽に健康の増進を図ることができるような場所づくりがぜひとも必要であると思います。また、東日本大震災の発生を契機として、安全、安心なまちづくりに対する市民意識が高まる中、運動公園は災害時には広域避難場所や救急救援活動の拠点としての役割も果たすことができると思います。早良区の南部地域は大半が市街化調整区域であり、平野部は優良農地で占められております。本来、農業振興のための地域であるということは十分承知しておりますが、早良区南部地域では農業従事者の高齢化が進み、耕作されていない農地も多くなっております。こうした農地を活用し、また、山林や河川といった豊かな自然環境に囲まれながらソフトボールなどのスポーツが楽しめる魅力的な運動公園の整備ができれば、地域の振興、活性化にもつながると思いますが、その整備の可能性についてお尋ねいたします。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

運動公園など大規模な公園につきましては、全市的な適正配置の観点から整備を行っており、市民の皆さんがおおむね同様のサービスが受けられるよう配慮しているところであります。早良区南部地域に御指摘のようなスポーツ施設が少なく、また市民ニーズや地域ニーズが高いことも認識いたしておりますが、ソフトボールなどの大会の開催も可能な新たな公園の整備につきましては、その施設のあり方やその整備手法について十分な検討をする必要があり、また優良な農地を確保するためのさまざまな土地利用の法制度とも整合を図る必要がありますので、関係局とも協議し、調査をしてまいりたいと考えております。以上でございます。

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津田信太郎 市政相談所

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