議会質問

博多港の将来ビジョンについての質問

2013年06月25日

本年5月に、福岡市の人口が150万人を突破いたしました。これは、日本一元気な都市福岡を象徴する明るいニュースであり、大変喜ばしいことであると思います。私は、この福岡の成長を引っ張ってきたのは、博多港であると考えております。今後も、福岡の成長エンジンとして大いに期待をしております。ただ、残念なのは、博多港について市民の十分な理解が得られていないことです。これからも都市の成長エンジンとして博多港が持続的に発展をしていくためには、やはり市民の理解を得ながら進めることが大変重要だと思っております。
そこで、今回は、多くの市民の方に博多港を理解していただく観点から、博多港が果たしている役割や今後の取り組みなどについて質問をしていきたいと思います。
まずは、皆さんの関心が高い博多港の将来像についてですが、先日開催されました福岡地域戦略推進協議会、いわゆるFDCの都心再生フォーラムにおいて、ウォーターフロント地区を初めとする都心部の将来イメージが発表されました。私も見させていただきましたが、イメージパースという形で夢のある将来イメージが示されたことは、市民にとってもわかりやすく、大変意義があることだと感じております。
また、昨年の8月には、博多港の長期的な指針として、専門家や港湾関係者などから成る委員会で博多港長期構想が取りまとめられ、市に提言されました。その中でも、アジアの中で輝きを放つオンリーワンのみなとづくりをコンセプトに、20年、30年後の博多港の将来ビジョンが示されており、大変よくできた内容になっていたと思います。
私は、これまでも主張をしてまいりましたが、このFDCの提言や長期構想の提言のように、博多港が今後どのように変わっていくのか、将来ビジョンを示し、市民と共有していくことが大変重要だと思っております。本来なら、行政がしっかりとイニシアチブをとって将来ビジョンを示していくべきだと思っております。しかし、国際情勢や経済状況などが目まぐるしく変わるこの時代においては、行政として将来ビジョンを明確に示すのは厳しいということも理解しております。
そうであれば、長期構想の提言などを受けて、博多港の果たす役割を含め、将来ビジョンとして市民に対してわかりやすく示していくべきではないかと思いますが、所見をお尋ねいたします。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

港湾局長

博多港の将来ビジョンを市民にわかりやすい形でお示しすべきとのおただしでございます。
博多港の将来ビジョンにつきましては、昨年8月に港湾関係者や有識者の方々から、博多港の20年から30年後の将来を展望する博多港長期構想について御提言いただいたところでございまして、これを受けて行政として今後どのように取り組んでいくか検討してまいりたいというふうに考えております。
また、御指摘のように検討に当たりましては、博多港の役割とか、あるいは目指すべき目標などにつきまして、よりわかりやすく整理いたしまして、市民の方々に博多港への御理解を深めていただくとともに、より身近に感じていただけるようお示ししてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

先ほどの答弁で、博多港における今後の取り組みなどについて市民にわかりやすく示していくとのことでしたが、ぜひ博多港の大事な視点であります物流や人流、また港と都市との調和について、しっかりと情報発信をしていただきたいと思います。
まず、その柱でもあります物流についてですが、博多港は、中国を初め、飛躍的に経済発展を遂げているアジアにあって、その成長と発展を取り込むのに絶好のポジションにあり、今後、京浜港や阪神港と並ぶ日本の拠点港となり得るポテンシャルを十分に持っております。
現在も博多港では、九州輸出入コンテナ数の約半数を取り扱い、また、九州の成長産業であります自動車や半導体等の工業製品などが博多港からアジア、世界へと輸出されるなど、私たちの経済活動を支える重要な港であります。また、市民の方も余り御存じではないかもしれませんが、食料品や衣料品など私たちの生活必需品の多くが博多港を経由しております。このように、博多港は、九州・西日本の地域を代表する物流拠点であり、福岡や九州経済圏の経済活動や市民の生活を支えている港なのです。
しかしながら、港に目を向けますと、荷をさばくコンテナターミナルは満杯の状態であり、今後、日本の拠点港として成長していくためには、コンテナターミナルの拡張や整備など、拠点港にふさわしい物流機能の強化を進めていくことが何よりも不可欠であります。
また、これまで博多港では、ITシステムの導入や民間活力を生かした効率的な港湾運営など、全国に先駆けた取り組みを行ってきましたが、物流機能の強化に当たっては、量的な対応だけではなく、質的な向上も進めていくことが重要でございます。
中でも、アイランドシティにおけるエココンテナターミナルの取り組みについては、ことし5月にロサンゼルスで開かれました国際港湾協会の総会で、日本の港では初めて港湾環境賞金賞を受賞いたしました。これは大変喜ばしいニュースであり、世界的にも環境への取り組みが高く評価されたことは、世界の船会社や荷主に対しても、よいPRの機会になったと思います。ぜひ今後も物流の量的対応とともに、物流の効率化や環境面においてもしっかりと取り組んでもらい、他の港とは一味も二味も違う物流拠点を目指していただきたいと思います。
そこで、さらなる物流拠点として発展していくため、博多港の質的向上を含め、物流機能の強化について、今後どのように取り組んでいかれるのか、お尋ねいたします。
また、博多港は、物流だけではなく、人流の面でも日本を代表する港であります。アジアの主要な都市と非常に近い博多港は、釜山広域市との定期便のほか、近年ではアジア発着の外航クルーズの寄港がふえ、昨年は91回の寄港で日本一となるなど、まさに我が国の海のゲートウェイとしての役割を担っております。
しかしながら、博多港は、空港を含めても全国7位の出入国者数を誇りながら、市民の方々からは海のゲートウェイとしての認識が低いのも事実であります。より多くの市民の方に、空港や港などと同じく旅立ちの起点として感じてもらえるよう、人流の拠点づくりもしっかりと進めていくべきであります。
その中で、新たな船旅のスタイルを提供しているのがクルーズでありますが、これまでは中国発着の東アジアをめぐるクルーズなど価格帯も高いものでございました。しかしながら、ことしからアメリカのプリンセスクルーズがリーズナブルな日本発着型のクルーズを始めており、平成25年は9回、平成26年においては42回のクルーズを予定していると聞いております。その背景には、飛行機と同様にクルーズのLCC化が進んでいるということであり、価格帯も含めクルーズの選択肢が広がるなど、クルーズは新しい時代を迎えております。中国発着のクルーズなどは、依然として厳しい国際情勢の影響を受けておりますが、アジアクルーズの需要自体は、今後もアジアの経済発展とともに大きく拡大していくと予想しており、クルーズ市場はますます成長するものと期待しております。
そんな中、福岡市は、昨年11月に設立されました全国クルーズ活性化会議において、名立たる港の中から初代会長都市として選ばれました。これからは、福岡市がオールジャパンのクルーズ振興を引っ張っていく立場にあり、拡大し多様化するクルーズ需要をしっかりと捉えていくことが必要であります。そのためには、博多港の強みであるアジアと日本の各地域を結ぶ地理的な優位性を生かして、博多港発着のショートクルーズの実施など、アウトバウンドの振興を軸に進めていくことが重要であり、早急にクルーズ船の受け入れ体制を推進していくことが必要であります。
特にファーストインプレッションは大切であり、快適な旅立ちを提供するよう、まずクルーズターミナルを早期に整備するとともに、現在、箱崎ふ頭により対応しておるクルーズ船の2隻同時着岸について、中央ふ頭で対応できるように早急に検討をしていく必要があると思います。
このように、海のゲートウェイを目指す上では、クルーズ船の受け入れ体制の充実強化について早急に取り組むべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

港湾局長

まず、博多港の質的向上も含めた物流機能の強化についてでございます。
博多港につきましては、日本海側では唯一の長距離基幹航路の就航あるいはアジアとの物流ネットワークの充実強化、さらにはスピーディーで環境負荷の低減にも寄与する国際RORO船の就航など、アジアに近い地理的優位性を最大限に生かした物流戦略を展開しているところでございます。
今後の博多港の物流機能の強化につきましては、御指摘のとおり、まずはアイランドシティコンテナターミナルの整備、拡充が喫緊の課題でございまして、着実に取り組んでまいりたいと考えております。
また、質的な向上に向けましては、従来からのIT化の推進による国際競争力の強化、そして環境面におきましても、エココンテナターミナルでの環境負荷低減の取り組みをさらに進めますとともに、箱崎ふ頭での国際RORO船によるモーダルシフトの推進など、低炭素物流ネットワークの構築についても、博多港独自の取り組みとして展開してまいりたいというふうに考えております。
次に、クルーズ船の受け入れ体制の充実強化についてでございます。
外国クルーズ船の寄港につきましては、取り巻く国際情勢から、平成25年につきましては大幅に減少するものと考えておりますが、一方で、日本国内における新たなクルーズ需要が生まれるなど、引き続き、アジアのクルーズ需要は拡大基調だというふうに考えております。
このような中、博多港につきましては、アジアに近い地理的優位性や交通利便性などから、船会社や関係者の方々から、クルーズの拠点港として十分なポテンシャルがあるものと、高い評価をいただいているところでございます。このため、今後、アウトバウンドを含めたターミナル機能の充実強化が不可欠であるというふうに考えておりまして、財政状況なども踏まえながら、より効率的、効果的な機能整備が行えるよう、着実に取り組んでまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

先ほど質問をさせていただいたとおり、博多港は物流、人流の面で重要な役割を果たしていますが、博多港のもう一つの重要なテーマが港と都市との調和であります。その課題を抱えているのが、旅客施設やコンベンション施設が集積する博多ふ頭並びに中央ふ頭、いわゆるウォーターフロント地区であります。ウォーターフロント地区は、都心に近い貴重な水辺空間でありながら市民の利用が少なく、市民に楽しんでもらえているのか、市民にとって魅力があるのかなど、いつも港と都市との隔たりを感じております。
今回のFDCから提案をされた将来イメージは、そんなウォーターフロント地区をにぎわいのある魅力的な空間に変えていく絶好のきっかけであると感じております。また、そうした動きに対応できるよう、行政としても分区条例の改正により規制緩和を行い、スピード感を持って条件整備を進めていくことは、非常によいことだと思っております。
今後、人流の面でクルーズのアウトバウンドも進んでいけば、旅行客だけでなく、送迎の方々など港に足を運ぶ人がふえます。その港を訪れた人たちが魅力的な空間だと感じてもらえるように、行政としても人流機能の強化とあわせてウォーターフロント地区でのにぎわいづくりを、スピード感を持って取り組んでもらいたいと思います。
これまでの港は港、都市は都市という考え方は捨てて、これからは港と都市との調和を図っていくことがウォーターフロントの魅力づくりに、ひいては福岡の魅力の向上につながるものと確信しております。
最後になりますが、今後も福岡の成長を引っ張っていくのは、やはり日本の拠点港としてポテンシャルを持つ博多港であると思っております。そのためには、博多港の物流、人流施設の強化を進め、ウォーターフロント地区において、都市と一体となって福岡の元気を発信できるような取り組みを行うことが大変重要だと考えますが、市長の所見を伺います。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

市長

博多港につきましては、市民生活や経済活動を支えます福岡市の成長エンジンとして、これは大変重要な役割を担っておりまして、アジアと近接する地理的な優位性を生かして、物流、そして人流と両面において戦略的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
また、お話に出ましたウォーターフロント地区につきましては、先日、FDCにおいて、都心再生戦略の中で将来イメージが示されたところでございます。このことは、市民の皆様を初めとした幅広い分野の方々を巻き込んだ、活発な議論につながる大きな契機になるものというふうに期待をしています。
今後、議会や市民の皆様としっかりと対話を重ねて、FDCにおいて検討が進められている具体のプロジェクトとの連携を図りながら、福岡の元気を象徴できるようなウォーターフロントづくりにスピード感を持って取り組んでいきたいと考えております。

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津田信太郎 市政相談所

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