議会質問

コミュニティパーク事業についての質問

2019年10月03日

近年、日本各地において地震や台風などによる大規模な自然災害が多発する中で、近隣住民が互いに助け合い、寄り添う姿をニュースでよく見る。このような日本古来からの助け合いの精神という考え方は本当にすばらしい文化であると感じている。また、各地域においては、子どもや高齢者の見守りを近隣住民でサポートする取り組みが実施されるなど、今日においては地域コミュニティという存在が我々の日常生活で大きな役割を担っていると思う。日本各地で近隣住民を核とした助け合いの社会が成熟しつつある状況の中、本市では平成29年度からコミュニティパーク事業を導入しているが、当初、コミュニティパーク事業が地域へ負担を押しつけることになるのではないか、地域が独自にルールをつくり、公園の活用を主導していくことで、かえってトラブルを招くことがあるのではないかとの懸念があった。そこで、コミュニティパーク事業のスタートから約2年経過したことを踏まえ、活動の内容や地域の状況、今後の展開などについて尋ねる。まず、コミュニティパーク事業の平成30年度の決算額とその内容について尋ねる。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

公園の利用ルールづくりや活用のあり方を検討する際にアドバイザーを派遣しており、平成30年度の決算額は4万6,000円余である。

コミュニティパーク事業の概要と目的について尋ねる。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

地域に身近な公園において、地域が主体となった利用ルールづくりや自律的な管理運営を行うことで地域コミュニティの活性化を図るとともに、地域にとって使いやすい魅力的な公園づくりを目指すものであり、自治会等が設置した運営委員会と市の間で協定を締結することで、地域住民による自律的な公園管理が開始される。

コミュニティの活性化と魅力的な公園づくりを目指すという明確な目的に向かって事業を進めているが、コミュニティパーク事業を実施するに至った経緯、背景について尋ねる。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

公園利用に当たっては、一律にルールが決められているため使いづらいとの地域の声が寄せられていたことや、ふだんから公園を安全で良好に保っていく上では地域との共働が必要であるといったことから、事業の創設に至ったものである。

地域からのコミュニティパーク事業に関する相談件数と協定締結に至った実績について尋ねる。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

令和元年9月末現在、67団体から相談、問い合わせを受けており、そのうち協定締結に至った団体は5団体となっている。

相談や問い合わせの件数に対して協定締結が少ないが、理由を尋ねる。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

協定締結に当たっては、管理運営するための体制づくり、利用ルールの具体化や調整など、地域内でしっかり合意を整えてもらうことが非常に重要なため、きめ細かく、また丁寧に話し合いを進めていく必要があると考えている。なお、現在も協定締結に向けて複数の案件について協議を進めている。

きめ細かく丁寧に進めているということであるが、地域によって公園の利用形態が違うためではないかと思う。既にコミュニティパーク事業に取り組んでいる地域ではどのようなルールをつくり、成果が得られているのか尋ねる。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

例えば、ボール遊びについて、バットやゴルフクラブを使わないなど危険度の低い場合には公園で認める、自転車の利用について保護者と同伴の練習は可能など、地域独自のルールをつくったことで利用しやすく魅力的な公園になったとの評価を受けている。具体的には、独自のルールにより公園利用の自由度が向上した、ルールが守られることにより地域トラブルが減少した、各種イベントの実施や公園の管理活動により地域の交流機会がふえたなどの意見があった。

コミュニティパーク事業においては、一定の条件のもとにパークハウスの設置も認められており、問い合わせも多いと聞いている。そこで、コミュニティパーク事業を実施している地域のうち幾つの事業がパークハウスを設置しているのか、また、今後設置を検討している地域は幾つあるのか。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

パークハウスはコミュニティパーク事業の協定締結後1年以上経過し、適切な管理運営の実績が認められることなどが条件で、地域においてさらなる公園の活性化を望まれる場合に設置を可能とするものである。協定締結済みの5団体のうち、2団体が既に設置済みであり、さらに2団体が設置を検討している。

公園という空間にパークハウスという雨風が防げる建物が設置されることによって、公園利用者にとってもメリットがあると思う。公園の利用や地域コミュニティにとってどのような効果が出ているか。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

パークハウスの設置により、地域の人々が日々集まるコミュニティの拠点となっている、イベント時に公園とパークハウスを効果的に利用できることから、さらなるにぎわいが図られている。公園との一体性により、子どもたちの見守りの場となり、安全性が向上した、高齢者が集まったり、子どもたちの学習の場など多世代に利用されており、地域コミュニティの活性化につながっているなどの意見を地域から受けている。

パークハウスを設置したくても近くに公園がない地域から新たに公園を設置してほしいという要望は出ていないのか。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

コミュニティパーク事業を計画する際には、当該公園が所在する町内会だけではなく、周辺の広い範囲の住民に呼びかけて話し合いの場となるワークショップを開催するとともに、運営委員会を立ち上げ、利用ルールづくりを行うこと、また、事業実施に当たっては、地域住民による公園の運営や維持管理など一定の活動も必要となる。以上のような事業の要件もあり、要望は受けていない。

パークハウス設置に当たっては、地域が費用負担をしているが、公園施設だから誰でも利用できるようにしないといけないと聞いている。パークハウスを設置した町内会がほかの町内会に使わせないなど地域間でのトラブルが起こっていないか。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

パークハウスは誰でも利用可能な施設である。運営委員会では周辺地域の意見を踏まえ、十分な検討を重ねて、誰もが使いやすいパークハウスの利用ルールを定めていることから、これまで苦情等はない。

コミュニティパーク事業の目的の一つであるコミュニティの活性化を目指すためには、地域内の話し合いに十分時間をかけて、相互理解を深めていくことが重要である。今後コミュニティパーク事業をどのように展開していくのか尋ねる。

議会質問

津田
信太郎

議会質問

住宅都市局長

コミュニティパーク事業の実施に当たっては、地域で十分な話し合いができるよう、引き続きアドバイザー派遣などの支援を行っていく。また、これまで自治協議会との連絡会議の場などで制度の周知を図ってきたところであるが、これからも市政だよりやホームページなどにおいて事例紹介を行うなど、コミュニティパーク事業の普及に努めていく。今後も地域にとって使いやすい、魅力的な公園づくりと地域コミュニティの活性化を目指して、地域と連携しながら進めていきたい。

職員みずからが土曜日、日曜日や平日の夜にも地域に何度も出向き、地域の要望や各相談を親身になって聞いて対応していると聞いている。地域コミュニティを活性化するためには、相当な時間と労力が必要になることから、地域も行政も大変だと思うが、この事業は日常の地域活動だけでなく、災害などが発生した有事の際においても地域にとって有効な取り組みになり、これまで使いにくかった公園が地域にとって使いやすく、魅力的なものになるのもすばらしいことだと思う。これからもさまざまな地域で公園を活用したコミュニティ事例が生まれてくると思うので、それらの事例を紹介することに努め、地域コミュニティの重要性を広く知ってもらいたい。また、この取り組みは地域コミュニティに大きく関連しているので、住宅都市局だけではなく、区役所や市民局などとも連携を図りながら、地域の人々に喜んでもらえ、実のある取り組みに発展するようにしっかり進めるよう要望しておく。

議会質問

津田
信太郎

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